目次
2024年3月に「DXアドバイザー検定(スペシャリスト)」を受験しました。
今回は、DXアドバイザー検定(スペシャリスト)の概要や教材、試験の感想などについてまとめてみました。これからDXアドバイザー検定(スペシャリスト)を受験する方に、少しでも参考になれば幸いです。
DXアドバイザー検定(スペシャリスト) を受験した理由
弊社ではDX(デジタルトランスフォーメーション)支援事業サービスを提供しています。DX支援事業に携わるにあたってDXの知識をより深めたく、DXアドバイザー検定の受験を受験しました。
DXアドバイザー検定とは?
「DXアドバイザー検定」は一般社団法人中小企業個人情報セキュリティー推進協会による検定で、DXの専門知識とスキルを証明するための資格です。企業や組織がデジタル技術を活用して、業務を改善・革新するためのアドバイスを提供できる人材を育成することを目的としています。特にDX推進のリーダーとしての役割を担うための深い知識と実践的なスキルが求められます。
DXアドバイザー検定には、以下の3つのレベルが設定されています。
・スペシャリスト
DXアドバイザー検定の「知識レベル」に位置付けられています。紙媒体やアナログ情報などのデジタル化=「デジタイゼーション」に関する知識とスキルが問われます。
・エキスパート
DXアドバイザー検定の「実務レベル」に位置付けられています。既存業務プロセスの再構築、新商品・サービスの開発=「デジタライゼーション」に関する知識をスキルが問われます。
・プロフェッショナル
DXアドバイザー検定の「実践レベル」に位置付けられています。ビジネスモデルの変革、持続可能性のある仕組みの構築=「デジタルトランスフォーメーション」に関する知識をスキルが問われます。
ただし「エキスパート」「プロフェッショナル」に関しては現在準備中とされており、2024年7月現在は「スペシャリスト」のみが受験可能です。
得られる知識、スキル
DXアドバイザーを取得することで、企業・個人両方にメリットがあるとされています。
企業としてのメリット
・DXの社内推進者を資格取得という手段で育成できる
・DX=ビジネスモデルの変革という固定観念により進まないDXを前に進めるための足掛かりとなる
・DX推進のために、必要に応じて他者・他社と連携できる知識を持った人材を確保できる(対象検定:DXアドバイザー検定「スペシャリスト」)個人としてのメリット
・DX推進のために必要な基礎知識、実務知識を有していることを証明できる
・DX推進に必要な各分野の知識を、あらゆるビジネスシーンで役立てることができる
・DX知識の証として名刺や履歴書に合格の記載ができる
※DXアドバイザー検定スペシャリスト(20××年合格)DXアドバイザー検定 HPより引用
https://www.sp2.or.jp/dxadvisor/dxadvisor-kentei/
これから社内のDXを進めたい企業や、DX推進支援事業に取り組む企業はこの検定に合格することで、大きなメリットが得られるかと思います。
個人としても、DX知識を有していることが証明ができるので、ビジネスシーンで大きなメリットになりそうです。
DXマーク認証制度について
DXアドバイザー検定に合格すると、一般社団法人中小企業個人情報セキュリティー推進協会が運営する「DXマーク認証制度」の認定要件をクリアできます。この制度はDX推進事業者を認定するバッジのようなものです。DXマークを取得することで、企業がDX化を積極的に推進していることが証明され、社会から高く評価されます。
DX推進事業を行っている企業は、競合との差別化や信頼性獲得の手段としてDXマークの取得を検討しても良いかもしれません。
DXマーク認証制度の詳細は下記公式HPをご覧ください。
https://www.sp2.or.jp/dxcertification/what-dxmark.html
試験日程、試験形式、合格基準など
DXアドバイザー検定(スペシャリスト)の試験は、指定会場で随時開催されています。
そのほかの情報は以下の通りです。(2024年7月現在)
・出題形式:四肢択一式80問
DXアドバイザー検定 HPより引用
・試験時間:90分
・合格基準:正答率70%以上
・受験料:10,000円(税込)
https://www.sp2.or.jp/dxadvisor/dxadvisor-kentei/
2024年7月現在、試験の合格率は60.8%となっており、10人に4人は不合格となる難易度です。合格のためには試験範囲をしっかり学習する必要がありそうです。
教材について
公式による教材がいくつか存在します。
・「DXアドバイザー検定(スペシャリスト)」対応Web問題集
Web問題集のみの教材です。すでにDXの基礎知識を身につけている方や、なるべく短時間で勉強を進めたい方は、こちらの問題集を反復することで試験対策ができそうです。
価格は4,000円(税込)です。
・「DXアドバイザー検定(スペシャリスト)」対応Web問題集+書籍「わかりやすい!IT基礎入門 第4版」
上記Web問題集と電子テキストがセットになった教材です。書籍は初心者の方にも分かりやすい内容になっています。
価格は5,000円(税込)です。
・「DXアドバイザー検定(スペシャリスト)」合格対策コース Ver1.1
Web問題集、電子テキスト、講義動画がセットになった教材です。インプット(電子テキスト、講義動画)とアウトプット(Web問題集)を繰り返して効率よく学習ができます。3つの教材の中で最も内容が充実しているので、じっくり学習を進められる方はこちらの教材をおすすめしたいです。
価格は7,000円(税込)です。
上記のほか、いくつかの推薦図書も定められています。時間に余裕のある方は、上記教材と合わせて学習することで、よりDXの理解が深まるでしょう。
DXアドバイザー検定(スペシャリスト)の学習について
今回私は『「DXアドバイザー検定(スペシャリスト)」合格対策コース Ver1.1』を活用して学習を進めました。出題範囲や、教材の感想についてまとめたいと思います。
出題範囲
DXアドバイザー検定の出題範囲は、以下の4つのカテゴリーで構成されています。
・ITリテラシー
ITの技術や法律、経営戦略の基礎知識、ITを活用した戦略などについて学びます。ここではDX推進において基盤となる、ITや経営の基礎知識を理解することができます。
・DXリテラシー
DXの基礎知識、データサイエンスの基礎、AIの基礎などを学びます。企業や組織がデジタル技術を活用して業務を革新する具体的な手段を知ることができます。
・ビジネスアナリシス
ビジネスアナリシスでは、業務プロセスの分析手法やデータ活用の方法を学びます。ビジネスの現状を分析し、改善点を見つけるための具体的な方法論を知ることができます。
・情報マネジメント
情報マネジメントは、情報の整理、保存、共有、保護に関する知識を学びます。データセキュリティやプライバシー保護の重要性について理解を深めることができます。
教材『「DXアドバイザー検定(スペシャリスト)」合格対策コース Ver1.1』の感想など
Web問題集、電子テキスト、講義動画がセットになった「DXアドバイザー検定(スペシャリスト)」合格対策コース Ver1.1を活用し、学習を進めました。この教材は、電子テキストと講義動画で基礎知識を学び、Web問題集で自分の理解度を確認するという流れで学習できます。
それぞれの教材についての感想です。
・電子テキスト
平易な表現が多く、初心者でも分かりやすい内容でした。DXな感じのキャラクターが時々出てきて、重要ポイントをさりげなく噛み砕いて教えてくれます。マイページで教材の進捗が記録され、自分の学習状況を把握できるのが便利でした。
・講義動画
スライドの内容を講師が解説する形式の動画でした。再生速度を調整できるので、自分に合ったペースで学習を進められます。また、外出先でも視聴できるので、隙間時間を有効活用して学習を進めることができました。
・Web問題集
各問題の解説が充実しており、間違えた箇所の復習がやりやすいです。さらに、問題集の正答率も記録されるため、理解度のチェックに役立ちました。
なお、公式サイトによれば、本番の試験はこの教材から全ての問題が出題されるわけではないとされています。しかし、私が受験した回(2024年3月)では全てこの教材の中から問題が出題されたと記憶しているので、2024年3月時点では、これ一本で試験に臨んでも問題なさそうだと思いました。
試験の詳細については、次の章で詳しく述べます。
試験の様子、受験結果
試験について
指定された試験センターの中から会場を選び、受験しました。4択式で80問、試験センターのPCで受験しました。試験時間は90分です。
問題の傾向はWeb問題集とほぼ同じ印象で、ストレートな捻りのない問題が多かったです。
しかし、自分が受験した回では個人情報保護に関する出題がかなり多く、その章に関してはそこまで重点的に学習していなかったため、悩む問題も多かったです。個人情報保護の章をもっと入念に学習しておけばよかったと感じました。
余った時間で自分の答案を再確認してから試験を終え、退出しました。
受験結果
受験後、その場で合否が発表されます。そわそわしながら待っていると、スタッフの方から合否の紙が渡されました。
結果は「合格」。正答率は81%でした。合格ラインが正答率70%なので少しギリギリでしたが、なんとか無事に合格できました!
合格後、受験者マイページからDXアドバイザーの合格証がダウンロードできるようになりました。
試験を終えて
DXアドバイザー検定(スペシャリスト)の受験を通して、DXに関する基礎知識を習得することができました。とはいえ、まだまだ知識習得の必要があると日々感じるので、今後上位資格が新設された際は、そちらもぜひ受験したいと考えています。
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